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 2011年3月11日に発生した福島第一原発事故により、環境中に放出された夥しい量の人工放射能。今尚困難を極める汚染水対策・過酷な被ばく労働や「除染」、故郷喪失やコミュニティー崩壊、第一次産業をはじめとする生業補償、避難者への限定的な生活補償・子どもの甲状腺検査など、ひとたび放射性物質拡散が起きてしまうと、避難区域に指定されたエリアにとどまらない生活圏においてすら、4年以上たった今も放射能の危険性は除去できず、人為的な現状回復が極めて難しいことが改めてわかってきました。

 ギリシャ神話では「パンドラの箱を開いてしまった後、すぐに閉じられ希望が残った」とありますが、"原子炉"というパンドラの箱を開いてしまった現代のわたしたちはすぐに閉じることはできません。何十年かけてもできるかどうかわからない未踏の世界です。

   この原子力災害をなかったことにせず、また、事故前の20倍、20mSV/年という公衆被ばく線量を引き上げた国などの線引きを無前提に受容するでもなく、人工放射線の生体影響を過小評価することなく、事実を長期的に観察し受け止めるべく、「いずみ」はこの一年間取組んで参りました。福島県内に限らず、周辺地域の一つである宮城県内も低線量被ばくを避けられない状況が続いています。本年1月18日(日)から12月20日(日)まで、合計13回、およそ700人弱の甲状腺エコー検査を実施しました。子どもを中心に、事故直後の初期被ばくなどの影響が表れやすいといわれる甲状腺の状態を確認する活動です。さらには、医師によるミニマルな健康相談、親子保養プログラム、避難者の方への傾聴等、いずれも生命が脅かされる可能性のある、原子力災害に対する社会的な取組みが不十分に思われる中、今後も継続されるべき取組みであろうと捉えています。