東北電力は女川原発2号機再稼働の計画を2024年内にと公表しています。2011年3月11日の東日本大震災による震源地近くで大きなダメージを受けた「被災原発」再稼働については安全性への懸念をはじめ、地元住民が避難計画不備による再稼働差止め裁判を提起、その是非について「公論」形成されていない状況が続いています。一方、日本政府は可能な限り原発利用を低減していく方針を転換する、GX脱炭素電源法を5月31日に成立させ、既存の原発を可能な限り活用することに国の責務をもって対処していくことを定めました(※)。今、被災地や原発事故によって取り返しのつかない甚大な被害、混迷を被った社会の大きな転換点を迎えています。
原発稼働は安全かどうかだけでなく、ウラン採掘等の被ばく労働からはじまり、放射性廃棄物の拡散、将来世代への後始末押しつけなど、誰かの犠牲を前提としたシステム・技術です。人口減少社会到来、代替手段としての再生可能エネルギー台頭など、この12年、状況は大きく変動しています。特定の利権・政治集団による拙速な手続きに左右されず、今一度、社会全体で検討しなおす必要があるのではないでしょうか?
これらの動きに対し、河北新報への意見広告運動への参加、協力が呼びかけられています。詳細は主催者サイトやクラウドファンディング、以下、お二人の連帯メッセージをご視聴いただきご検討ください。
クラウドファンディング(ご支援・ご参加はこちらから)
武藤類子さん(福島原発告訴団団長、原発事故被害者団体連絡会共同代表)より
樋口英明さん(関西電力大飯原発の運転差止め判決を出した元福井地裁裁判長)より
※市民団体による抗議声明など
NPO法人 原子力資料情報室による抗議声明(2023.5.31)
国際環境NGO FoE Japan・原子力規制を監視する市民の会による共同声明(2023.5.31)
WWFジャパン声明(2023.5.31)
研究者・専門家による緊急アピール(2023.4.17)