絵本の紹介「6わのからす」

6わのからす|数ページ読める|絵本ナビ : レオ・レオーニ,レオ・レオーニ,谷川 俊太郎 みんなの声・通販

レオ・レオーニ(谷川俊太郎訳)作・絵  あすなろ出版

今回は、「ろくわのからす」を紹介します。
この絵本は2015年の「平和を考える合同礼拝」で仙台北教会の川端英子さんが読んでくださいました。

川端さんは、学校で戦地の兵隊さんを励ます手紙を一生懸命書いたこと、仙台空襲の時に、命からがら防空壕から逃げ出して助かった経験を語られました。

メッセージをしてくださった2015年9月は、平和憲法のとらえ方が「安全保障関連法」の成立によって大きく変えられてしまうような状況に直面していた時期でした。

そのことを踏まえ、会堂にいた多くの高校生に「世界の平和に貢献できる人になってほしい」と語りかけてくださり、メッセージの最後にこの絵本を読んでくださいました。

この絵本は、「農夫」と「農夫と対立する6わのからす」、「ふくろう」が登場します。対立している者同士は気持ちが固くなっていますが、ふくろうは「はなしあいに手おくれはないよ」 「ことばにはまほうの力がある」とどちらにも語りかけていきます。

「農夫」と「6わのからす」の話し合いを重ねる姿に川端さんの願いがこめられているように感じたことを思い出します。

ロシアがウクライナに侵攻して半年もたってしまった今、「はなしあいに手おくれはないよ」というふくろうさんのことばが心にひびきます。

この絵本を読んでくださった川端さんに改めて感謝いたします。ぜひ、手に取ってみてください。