降誕前第7主日
メッセージ
「ゆだねられているもの」
牧 師 小西 望
時 間 10時30分から11時30分ごろ
交読文 詩編 104編24〜35節
聖 書 創世記 9章8〜17節(p.11)
テモテへの手紙 一 6章2〜10節(p.389)
讃美歌 425・426
19「ヨセフ」はイスラエルの民の先祖で、エジプトの宰相となった人物です。彼は地中海世界一帯が大飢饉に襲われたとき、手腕を発揮してエジプトと周辺の民を助けました(創世記41:1~)。このときイスラエル人もエジプトに身を寄せたのでした。
時代はくだり、エジプトの地でイスラエル人があたかも奴隷のように追い使われるようになったとき、主なる神は指導者19「モーセ」を立てて民を約束の地に向けて脱出させられました。今日開いたのはその出発すぐの場面です。このときモーセと後継のヨシュアは19「ヨセフの骨を携えて」いました。天に召される前ヨセフは、約束の地に導かれる際には「わたしの骨をここから携えて上ってください」(創50:25)と遺言を残していたからです。エジプトの地で力を尽くしつつも、そこは13「仮住まい」の地であると考えたのです。
この思いをさらに展開しヘブライ11章は、信仰者にとって13「地上」の生涯は13「仮住まい」であり、神の御許こそ14「故郷」なのだと語ります。これは13「地上」の歩みを軽視しているのではありません。スポーツの世界で“ホーム”“アウェイ”という言葉が使われます。両方とものゲームに力を尽くしてこそ、優勝はあり得ます。
地上の歩みはいわばアウェイゲーム、と聖書から告げられて思わされます。この世のあり様は神のみ旨に沿わないことに満ちており、み旨を求めようとする者の歩みは時に厳しいアウェイゲームを強いられましょう。が、神の御許そして完成というホームを仰ぐ中で、13「喜び」つつ全力を発揮できます。この歩みの先頭には主イエスがおられます。主イエスこそアウェイなる地に来られて十字架に至るまでその歩みを全うされ、復活の勝利を得て天へと帰られたからです。
今日記念している召天者もそして私たちも、アウェイなる地上の生涯において神による完成と平和を13「手に入れ」ることはないでしょう。しかしホームなる神の御許にはそれが約束されていることを13「信仰」において仰ぎ見、今を力強く歩みゆくことができます(1節)。そのように希望と喜びを携え与えられた地上の生涯を全うされた方々を、今日私たちは記念しています。