「主がお入り用なのです」

ルカによる福音書 19章28~40節 
ゼカリヤ書 9章9~10節

 

 京都・世光教会を創立された榎本保郎牧師はご自身の伝道半生をまとめた『ちいろば』(聖燈社)を書かれてから、“ちいろば先生”と呼ばれるようになりました。この“ちいろば”とは主イエスが都エルサレムに入られるときに乗られた33「ろばの子」のことです。

 エルサレムにほど近い村で、主イエスは子ろばを30「ほどいて、引いて来なさい」と言われました。高貴な者は馬に乗るものですが、この寒村にそんなものはいません。またその33「持ち主たち」が複数であることから、この子ろばは貧しい人々の共有財産であったことがわかります。いささか不思議でもありますが、34「主がお入り用なのです」との言葉に、彼らは快く子ろばを貸してくれたのでした。

 かくしてこのろばの子は、その最大の使命のために都に入城される救い主をその背にお乗せするとの大きな働きを担うことになりました。小さなろばに乗りとぼとぼと進まれるその姿はユーモラスにも見えたでしょうが、このとき主イエスはこの世界に真の平和をもたらすための厳しい戦いへと進まれていたのです(ゼカリヤ9:9~10)。

 主なる神はその大いなるご計画の内に小さな者をも召し、豊かに用いられるとの不思議と恵みがここにあります。そしてこの不思議は、主に従おうと歩んだ代々の信仰者たちが味わった、また時に私たちもわが身に覚える恵みでもあります。

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