「私は唇を閉じません」

ルカによる福音書 8章26~39節
詩編 40編1~12節

 

 22「向こう岸に渡ろう」と嵐のガララヤ湖をも越えて主イエスがやって来られたのは、この地にも主の癒しを必要とした人々がいたからです(11:20)。

 30「レギオン」とは、6000人から成るローマ帝国の軍団の名です。すなわちこの人は強大な非人間的力に捕らえられ、他者からのさらには自己からの疎外に苦しんでいました。主イエスは悪霊を豚の中へと追放され、この人を解放されたのでした。

 しかし町の者たちはこのことを必ずしも喜ばず、むしろ37「出て行ってもらいたいと」主イエスに迫りました。こうして主イエスら一行は、ただ一人を癒してこの土地を後にされたのでした。

 この地での主イエスの宣教は、失敗に終わったのでしょうか。いや、主イエスに癒された彼がこの地にとどまり、解放の訪れの証言者となったのでした。

 このとき悪霊は根絶やしにされたわけではありませんでした。その力は町の者たちにも入り込んでいたのかもしれませんし、いつの世にも現れて人を捕らえようとします。しかしこれに打ち勝ち解放する主がこの私をも訪ねてくださる、この福音は癒された彼からこの町の人々へと伝えられていったのです。

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