「あなたの食卓に」

ルカによる福音書 4章38~41節
コヘレトの言葉 9章7~10節

 

 38「シモン」とは、この直後主イエスの弟子となる「シモン・ペトロ」(5:8)のことです。この箇所から、ペトロは結婚しており家族がいたことがわかります。その彼が「すべてを捨ててイエスに従った」(5:11)ことは、家族にとって大きな不安であったに違いありません。

 がその心配を打ち消すように、福音書は38「シモンのしゅうとめ」の癒しを記すのです。それは熱を去らせたとの言わば小さな癒しでした。でもこうした小さなことにみ手を振るわれ、その後も40「一人一人に手を置いていやされ」る主イエスに、家族らは慈しみを感じ安心を得たのではないでしょうか。

 癒して頂いた38「しゅうとめ」はすぐに起き上がり、一同を39「もてなした」とあります。ここには、主イエスが教えられた“仕える”ことを表すディアコニア(22:26、マルコ10:45等)との語が用いられており、この後の彼女の生き方・姿勢を示唆しているかのようです。またペトロの妻はキリスト者となり、ペトロと共に働いたことがパウロの書簡に記されています(Ⅰコリント9:5)。主イエスが訪れられた38「シモンの家」はこのように祝されたのでした。

 由来がわからないのですが、“Christ is the Head of this House, the Unseen Guest at every Meal,the Silent Listener to every Conversation.” (キリストこそこの家のかしら、日毎の食卓の見えざる客、あらゆる会話の黙せる聴手)とのよく知られた言葉があります。主は私たちの家にもおいでになり、その食卓その日常をも祝し導いてくださることを覚えて日々を歩み行きたく願います。

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