「その日と今」

ルカによる福音書 21章29~38節
ヨエル書 2章11~14節

 

 ルカ福音書によればエルサレム宣教の間、主イエスと弟子たちは37「『オリーブ畑』と呼ばれる山」で野宿していたとあります。飼い葉桶に降誕され、「人の子には枕する所もない」(9:58)と言われた主イエスは、十字架の待ち受ける都にとどまってその時に備えておられたということです。

 7節以降、神によってもたらされる世の完成・終わり=終末を巡る教えが続いていますが、その日だけが注目されているのではありません。 9「世の終わりはすぐには来ないからである」と述べられ、29「いちじくの木や、ほかの…木を見」るように今を見つめること、与えられた一日一日を大切に生きること(34節)が指し示されています。不意に襲うかもしれない35「その日」とは終末の日であると共に、思いがけない転機や人生を閉じる日のことだと受け取ることもできます。

 8年前の大震災を通し私たちもまた、 “今” を大切にしてこそ35「その日」に備えられること、35「その日」を覚える中で“今”が位置づけられることを学びました。

 主イエスは限りある私たちにまことの命を分け与えるために、世の流れゆく “今” に降誕を遂げられ、宿られたのです。時に平凡とも思える “今” にも私たちに向けられた生ける主のみ旨とみ業があることに気づかされます。

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