「窓を大きく開けて」

ルカによる福音書 11章33~36節
列王記下 6章15~17節

 

 詩人まど・みちお(本名:石田道雄)さんの名前は、いろんなものが見える“窓”、開ければ明るくなる“窓”から来ているのだそうです。自分の窓を大きく開けて世界を見つめ詩を作り続けておられるまどさんを指して、阪田寛夫さんは“まどさんは、いつも真面目に窓している”と言われました。

 34「あなたの体のともし火は目である。目が澄んでいれば、あなたの全身が明るい」との言葉は、神とその恵みに向けて窓を大きく開けることを教えています。私たちは自らを照らす光はわが内にあるとイメージしがちですが、その光はむしろ外から与えられるものだとこの箇所は言うのです(マタイ5:8)。

 時に聞くことのある“健全な精神は健全な身体に宿る”とは古代ローマの詩人ユウェナリスの言葉に遡りますが、本来、そうはならない人間の有様を風刺した言葉でした。この本来の意味を180度ねじ曲げて、ナチス・ドイツや日本が軍国主義教育に用いた言葉がいつのまにか定着してしまったのでした。

 混沌に「光あれ」(創世記1:3)と宣言し得る方の光をわが内に頂くための窓が、あなたがたにも備えられているのだと主は言われます。神とその恵みに向けてその窓を大きく開きたい、そう願います。

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