「神の国への旅路」

ルカによる福音書 12章22~34節
創世記 12章1~4節

 

 主の召しを受けてアブラハムが出発した場面と、空の烏・野原の花を見よと言われた主イエスの言葉を重ね合わせて読みたく思います。

 アブラハムは主なる神から突然、 1「生まれ故郷、父の家をを離れて、わたしが示す地に行きなさい」と呼びかけられました。私たちにとって 1「生まれ故郷、父の家」とはそれぞれが育まれたところ、そして大切な所属を意味していましょう。でも人はときに、そこから新しいステージへと出発していく時を与えられます。このときアブラハムはなぜ「行き先も知らずに出発」(ヘブライ11:8)できたのか、それはその召しに主の大きな愛と選びを見たからでした。彼は自らよりもこの主のわざに信頼したのです。上記ヘブライ人への手紙は、これを「信仰」(同11:1)と呼んでいます。

 この愛と選びはアブラハムだけに、特別に与えられたものでしょうか。この箇所以前に、アブラハムと主との関わりは記されていません。主の召しは思いがけず、不思議です。

 主イエスはこの愛と不思議な選びは24「烏」にも27「野原の花」にも、また私たちにも与えられている、だから29「思い悩むな」と語られました。そして召しに応えた者が目指すのは31「神の国」だと指し示されました。アブラハムは信仰者の父祖と呼ばれます。彼から始まった神の国への旅路は、代々の信仰者を経て、今の私たちにも引き継がれています。

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