「真ん中に立ちなさい、手を伸ばしなさい」

マルコによる福音書 3章1~6節
詩編 85編9~14節

 

 今月11日は、教会・信仰者の社会的責任を覚える“信教の自由を守る日”です。混迷する時代状況にあって、世界も日本も保護主義そして利己主義的傾向を強めています。人権・平和・民主主義…といった追い求めるべき共通の価値が損得勘定に追いやられ、再び危うい道へと進むことを恐れます。

 詩85編は、バビロン捕囚から帰還を果たしつつも復興の困難に直面した人々に語られた歌と言われます。 9「愚かなふるまい」を繰り返す世界に、希望はどこから来るのか。それは 9「主」が 9「平和を宣言され」るところに始まると告げられています。人の世界で11「まこと」と11「正義」を追求することと、11「慈しみ」と11「平和」に生きることは多くの場合相反するのです。が、主のみ業にあってはそれらが11「出会い」11「口づけ」すると印象的に語られています。さらに主は12「天から」13「良いものをお与えになり」13「わたしたちの地は実りをもたらします」と、神と人が和らぐ中で被造世界全体に平和が実現していくとあります。

 この平和の宣言の実現としてもたらされたのが、主イエス・キリストの降誕と十字架の出来事にほかなりません。この主の宣言を受けとめ応えるべく、私たちそして世界は求められています。

 主イエスは、人を道具化するような世のありさまを悲しみ怒りすら表されつつ、 3「真ん中に立ちなさい」 5「手を伸ばしなさい」と呼びかけられました。小さな一人が尊ばれ自らを発揮できる、そうした社会を求めそれぞれに働きたく願います。

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