新年礼拝 「向こう岸に渡ろう」

ルカによる福音書 8章22~25節
詩編 50編1~15

 

 キリスト教諸教派の一致・宣教協力を進める世界的組織、世界教会協議会(WCC)のロゴは今日の聖書箇所に由来しています。oikoumeneとは“世界・その全住民”を意味するギリシャ語で、すべての被造物を癒すべく今も働かれるキリストと共に教会は世界へと漕ぎ出すことを指し示しています。

 ある日、主イエスは22「向こう岸に渡ろう」と弟子たちに呼びかけ、ガリラヤ湖に漕ぎ出されました。ところが、吹き下ろす突風に舟は大きく揺らぎ出したのです。もと漁師として、この湖のことを知り尽くしたはずのペトロ・ヤコブ・ヨハネらの知恵も力も役に立たず、弟子たちは眠っておられた主イエスを揺り起して助けを求めました。主イエスが御力と権威をもって風と荒波を叱ると、たちまち嵐は止んだのでした。

 25「あなたたちの信仰はどこにあるのか」とは常に動じずにいろということではなく、私が共にいることを忘れるなということでしょう。WCCの英文サイトで、“このロゴは、主イエスの弟子たちに対するcallingの物語に由来する”とありました。助けてくださいと主イエスの名を呼んだのは弟子たちですが、主イエスはそうした弱い者をも22「向こう岸に渡ろう」と召されるのです。

 世界は時に波立ち荒れたとしても、神の創造と御手の内にあります(詩50編)。そして神の国という22「向こう岸」まで、主イエスは私たちを召してその中を漕いで行かれるがゆえに恐れることはないのです。

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