2015 クリスマスメッセージ

 上の絵は、15世紀フランドル派の画家トット・シント・ヤンスによる“キリストの降誕”の一部です。世の暗闇のただ中に、幼子キリストが光として来られたことが印象的に描かれています。

 振り返って4年前の震災時、私たちも闇の深さと心細さ、そこに灯される光の大切さを身をもって味わいました。その中で私たちは自らのありのままの大きさを振り返り、それゆえ自然に助け合いました。でも日常が戻る中で、そうしたある意味大切な自覚をまた忘れつつあるのかもしれません。

 キリスト降誕の知らせは、まず野宿していた羊飼いに告知されたと聖書は記します。その際歌われた「地には平和、御心に適う人にあれ」とは、どういうことでしょう。すべての人にあれ、ではないのでしょうか。このときまず羊飼いたちが、「御心に適う人」として見出されたことを心に留めたく思います。彼らは、闇の深さと自らの小ささを知った人たちでした。自らの本当の大きさを知り、それゆえ光を必要とする者は、みな「御心に適う人」なのです。そのような一人一人のために御子イエス・キリストは地に降られ、希望と平和の光となられました。

 そんな光は必要ない、必要な光は自ら作り出すと、世は自らの大きさを過信する誤ちに再び向かっているのではないかと恐れます。イブの晩には、ろうそくの光を一人一人受けつぎ分かち合う礼拝をまもります。そのように、地に灯された希望と平和の光を共々に受けとめる者とされたく願います。

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