「あなたを贖い出すために」

テトスへの手紙 2章11~15節
イザヤ書 44章21~23節

 

 今日から始まるアドベント(待降節)は、クリスマスの主の降誕とその主による歴史の完成の二つを待ち望む備えの時です。今日の聖書は、私たちが11「すべての人々に救いをもたらす神の恵み」である主イエスの降誕と13「イエス・キリストの栄光の現れ」なる完成の間に生きていることを明快に語っています。その上で12「この世」にはなお悩みや課題があるけれども、あなたはそこから14「贖い出」されて神のものとされたのだから、希望を持ってしっかりと歩みなさいと勧められています。

 14「贖い」とは、身代金を払って捕虜や奴隷を解放することです。B.C.6世紀の預言者第二イザヤは、主はご自分の民とされたイスラエルを必ずバビロンの捕囚から22「贖」い出されると語りました。それはペルシャの王28「キュロス」が新バビロニア帝国を打ち破ったことによって実現しましたが、そうした政治的解放だけでは足りないことを預言者は察知していました。そして語られたのが、自らの苦難の死を償いの献げ物として人々を罪から解放する僕の歌でした(イザヤ53章)。そして主イエスの降誕、十字架と復活によってこの贖いは成就し、かつ11「すべての人々に」開かれたのです。

 初期会衆派教会の指導者R.ブラウンは、キリストにより神のものへと贖い出された私たちは、感謝をもって神に対する責任を自覚した契約に参与するのだと述べています。私たちは世に歩みつつ、神に属する者として今を歩む責務を帯びています。

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