絵本の紹介「へいわってどんなこと」

作:浜田桂子   童心社

今回は、「へいわってどんなこと」を紹介します。

この絵本は2011年の子どもの教会の礼拝で読み聞かせをしました。

この絵本を知ったのは、2011年8月14日の朝日新聞で「日・中・韓平和絵本」の取り組みの記事を読んだことがきっかけです。「平和」をテーマに日本・中国・韓国の絵本作家12人がそれぞれの言葉で、オリジナル絵本を共同出版することになり、できあがった3冊の絵本が静かな共感を呼んでいるというものでした。

「へいわってどんなこと」はその最初にできた本の1冊です。絵本の中に「ばくだんなんかおとさない」「いえやまちをはかいしない」という文章がありますが、最初は「ばくだんなんかおちてこない」「いえやまちがはかいされない」という表現だったそうです。

でも、12人の絵本作家の率直なやり取りの中で、お互いに気づきを得て、浜田さんは作り直していかれたそうです。お互いに平和な未来をつないでいこうと、筋を通しつつも柔らかくフレンドリーに一作り上げたという記事に感動し、書店に急いで買いに行ったことを思い出します。

ぜひ、手にとってみてください。そして、隣りの国に思いを馳せ合うことができますようにと共にお祈りしたいと思います。

9月の礼拝のご案内

みなさん、お元気(げんき)ですか?(あつ)()(つづ)きますが、(よる)(むし)()

心地(ここち)よい季節(きせつ)になりました。

よかったらお友達(ともだち)家族(かぞく)方々(かたがた)もお(さそ)いの(うえ)、お(あつ)まりください。

礼拝(れいはい) 日曜日(にちようび) 10:30からです】

()どもの教会(きょうかい)からのメッセージ」

9月11日 森谷(もりや)()名子(なこ)さん(いずみ(あい)(せん)(きょう)会員(かいいん)

  18日 高橋(たかはし)三代(みよ)さん(いずみ(あい)(せん)(きょう)会員(かいいん)

平和(へいわ)(かんが)える合同(ごうどう)礼拝(れいはい)

9月25日 外山(とやま)真理(まり)さん

琉球(りゅうきゅう)()軍事化(ぐんじか)(こう)する市民(しみん)(かい)・みやぎ(とう)でご活躍(かつやく)です。

絵本の紹介「6わのからす」

6わのからす|数ページ読める|絵本ナビ : レオ・レオーニ,レオ・レオーニ,谷川 俊太郎 みんなの声・通販

レオ・レオーニ(谷川俊太郎訳)作・絵  あすなろ出版

今回は、「ろくわのからす」を紹介します。
この絵本は2015年の「平和を考える合同礼拝」で仙台北教会の川端英子さんが読んでくださいました。

川端さんは、学校で戦地の兵隊さんを励ます手紙を一生懸命書いたこと、仙台空襲の時に、命からがら防空壕から逃げ出して助かった経験を語られました。

メッセージをしてくださった2015年9月は、平和憲法のとらえ方が「安全保障関連法」の成立によって大きく変えられてしまうような状況に直面していた時期でした。

そのことを踏まえ、会堂にいた多くの高校生に「世界の平和に貢献できる人になってほしい」と語りかけてくださり、メッセージの最後にこの絵本を読んでくださいました。

この絵本は、「農夫」と「農夫と対立する6わのからす」、「ふくろう」が登場します。対立している者同士は気持ちが固くなっていますが、ふくろうは「はなしあいに手おくれはないよ」 「ことばにはまほうの力がある」とどちらにも語りかけていきます。

「農夫」と「6わのからす」の話し合いを重ねる姿に川端さんの願いがこめられているように感じたことを思い出します。

ロシアがウクライナに侵攻して半年もたってしまった今、「はなしあいに手おくれはないよ」というふくろうさんのことばが心にひびきます。

この絵本を読んでくださった川端さんに改めて感謝いたします。ぜひ、手に取ってみてください。