| ●命を召してください / 斉藤知子 |
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/ 予備知識を余り持たないままに、沖縄旅行に参加した形になりました。今、改めて沖縄の地図をひろげながら思うことは、初めての沖縄旅行で見聞きした、沖縄のさまざまな歴史と多くの人々との出会いと交わりを通して与えられた喜びと意味深さです。 那覇空港到着、その後4日間のかなりヘビーな旅での見聞は、その一つ一つ迫力をもって私に迫ってきました。戦争体験は持っていても、50年以上も続く平和な生活の中で、大切な何かを何処かへ置き忘れてきてしまったような…。そんな私の中へ何かが入り込んできたような…。 私達は最初に観光客があまり訪れない佐喜眞美術館へ案内されました。当時、沖縄の人達が避難壕として使っていたガマ(洞窟)での悲惨な暮しぶりが大きな大きな絵で美術館の壁いっぱいに張られていました。そこに描かれた沢山の人たちの「死」と向き合わされた眼差しは、見る者の心をえぐり、足がすくんでいく思いでした。 3日目は日曜日。私達一行(8名)は西海岸に面した読谷教会の礼拝に参加して、礼拝後、たのしい交流のひとときを持ちました。広々とした明るい陽ざしの教会で沢山の人々との出合いがありました。 向き合った老婦人の「ガマ」で暮らしたお話は、壮絶でした。食料も水も乏しい中で祈る言葉はただ一つ「命を召してください」。『伝道の書』を真っ暗い中で一生懸命に暗記してその日(!)を待ちましたけど、私はみ言葉を食べさしていただいたのかも知れません…」と淡々と語っておられました。 ひめゆりの塔記念館では、200数十名かの制服姿も初々しい女学生の写真が、今にも微笑みかけてくるような眼差しを向けて、飾られていました。彼女たちは、当時の私自身と同じ年代でもあり、これ程多くの花の命が失われたことへの口惜しさ、怒りが込み上げてきて、じっと見ていることができませんでした。 この旅行へ参加できたこと、本当に嬉しく思います。 |